スズコレ杯 後の祭りvol.1

先日twitterのヨシコレさんと大喜利企画をやったのですが、非常にたくさんの回答をいただきまして、せっかく面白いのに当日放送で紹介することができなかったものがたくさんあったんですね。

だもんでここで、5回に分けて、一題ずつ、当日ご紹介した回答を含めて改めて載せておきます。

お題1.メルヘン国の受刑者、何をさせられる?


(@fuzuiRさん)
ヨシコレ:前提
スズコスケ:妖精は、クチバシもってる前提なんですね
ヨシコレ:「ついばむ」ってことはそうなりますよね
スズコスケ:@fuzuiRさんの中で、すっごく具体的なメルヘン国が出来上がっている


(@yoshida56さん)
スズコスケ:これは「する」のか「される」のか
ヨシコレ:「させられる」ですよ。お題。だから「する」ですね
スズコスケ:あ
ヨシコレ:でもまあ、「される」のは「される」できっついですね
スズコスケ:そこらへんは判例判例


(@Zagan_chanさん)
ヨシコレ:フラワーロック
スズコスケ:あれ受刑者だったんだ
ヨシコレ:最近見ないですね
スズコスケ:治安よくなったんじゃないですか、メルヘン国の
ヨシコレ:最近のは踊るサンタになった可能性も


(@s_shさん)
スズコスケ:綿毛ギロチン
ヨシコレ:やってることは江戸時代と変わらない
スズコスケ:単に道具がメルヘンになっただけ
ヨシコレ:きっと極刑なんでしょうね、これ


(@escholtziaさん)
ヨシコレ:見た瞬間、心にスッと入ってきたんですよねこれ
スズコスケ:ダジャレね
ヨシコレ:うん
スズコスケ:ガキの使いやメルヘンで! って
ヨシコレ:めっちゃ笑いました
スズコスケ:どんな番組なんでしょうね
ヨシコレ:浜田さんの唇とか、キラッキラなんでしょうね
スズコスケ:キラッキラの、プルップル


(@wagyu_gyuさん)
スズコスケ:太田胃散じゃなくてもダメだよ
ヨシコレ:警察官みんなで受刑者を取り囲んで、「よし! 決められた量以上飲んでるな!」ってやるんでしょうね
スズコスケ:たんと飲め! 大きくなれないぞ!
ヨシコレ:ダメだよ


(@danigorouさん)
ヨシコレ:ヒヨコじゃないんだから
スズコスケ:せっかく仕分けても、ふわ〜って飛んでまた混ざっちゃったり
ヨシコレ:出荷したらクレームバンバン来て、対応に追われる
スズコスケ:オスは縁日とかで、色つけて売られる


(@ncat2さん)
スズコスケ:まあ、そうなりますよね。ふわ〜、って
ヨシコレ:誰一人死なない刑場
スズコスケ:執行官も、おかしいおかしい言って
ヨシコレ:アホしかいない


(@ncat2さん)
ヨシコレ:一見残酷なように見えるけど、実質無罪
スズコスケ:ちょっとつくしが首に触れるだけですもんね
ヨシコレ:ちょっとくすぐったい程度


(@ncat2さん)
スズコスケ:ことがある、じゃないよ
ヨシコレ:「あの日は、三日月に、ぶら下がって…ブランコで…」
スズコスケ:遺族感情逆なでしまくり
ヨシコレ:メルヘン鑑定医、みたいなのいるんでしょうね


(@researcher001さん)
ヨシコレ:酒飲み大喜び
スズコスケ:めっちゃいい刑罰
ヨシコレ:日本酒もってこい!
スズコスケ:メルヘン国の住民的には、ものすごい恥辱なんですかね
ヨシコレ:冷で2合、おちょこ二つで
スズコスケ:ヨシコレさん?


(@hirataiさん)
スズコスケ:くわっ! って
ヨシコレ:一人だけゴルゴみたいなことになる
スズコスケ:めちゃめちゃ浮く
ヨシコレ:顔に入れ墨させられる、みたいな感覚なんでしょうね


(@hirataiさん)
スズコスケ:メルヘンの裏側を嫌と言うほど見せられる
ヨシコレ:きっついわー
スズコスケ:買った時最初に引っこ抜く、あの電池のとこのテープみたいなのも取らされる
ヨシコレ:素手でね
スズコスケ:いやまあ、素手でしょうけど


(@junjucoさん)
ヨシコレ:ひょっとするとぶつかる前に、ミルクレープ散っちゃうかもしれませんね
スズコスケ:まあ、そうなるでしょうね
ヨシコレ:おいしい飛沫が、ミスト状となって
スズコスケ:ミルクレープがただただもったいない


(@junjucoさん)
ヨシコレ:万国旗のやつね
スズコスケ:道具はメルヘンですけど、これはちゃんと死ぬタイプの刑罰ですね
ヨシコレ:万国旗が体に入って、出てきた時には全部真っ赤に染まってる
スズコスケ:ぜんぶ中国とか、ベトナムあたりの国旗みたいになる


(@chillaccino573さん)
スズコスケ:司法制度をはなっから他国に依存しようとするな
ヨシコレ:そもそも「メランコリー国」そのものが悲しすぎる…
スズコスケ:ヨシコレさん?
ヨシコレ:悲しすぎる…


(@Ul0さん)
ヨシコレ:これはきっつい
スズコスケ:みーんなキラッキラしてる中、一人だけ、死んだような目で
ヨシコレ:「入れてください! 私にも、キラキラ入れてください!」
スズコスケ:っていうのを、死んだ目で
ヨシコレ:キラキラした目で訴えを無下にする看守


(@Ul0さん)
スズコスケ:わけが分からない
ヨシコレ:(頑張ってかつおのたたきを作らなければいけない)
スズコスケ:百叩きの刑、みたいなことから得られた着想なんでしょうね
ヨシコレ:(頑張ってかつおのたたきを作らなければいけない)
スズコスケ:そこ、じわじわきますよね
ヨシコレ:わけが分からな過ぎて好きでした


(@fox_kiryuuさん)
スズコスケ:立派な配役の一つだから! 受刑者じゃないから!
ヨシコレ:保護者に怒られますよ
スズコスケ:ねえ
ヨシコレ:あ、もしかして劇じゃなくて、日常生活で木をやらされるんじゃないですか
スズコスケ:一気に怖くなった


(@_mimanさん)
ヨシコレ:一大公共事業
スズコスケ:万里の長城、みたいな感じですね
ヨシコレ:あの綺麗な虹の根元には、メルヘン国の罪人たちが
スズコスケ:知らなきゃよかった


スズコスケ:いやー、レベル高かったですね
ヨシコレ:本番でも言いましたけど、僕等も一応これ回答書いてたんですよね
スズコスケ:一個も採用になってないっていう
ヨシコレ:頑張ってくださいよ
スズコスケ:ヨシコレさんもね

と、いうわけで、次回は「2. 昔話『千寸法師』のエピソードを一つ教えてください」をお送りします!

放課後の別れ

「これ、返すよ」

彼はそれだけ言うと、私にぷいと背を向けた。沈みかけた太陽が、彼の後頭部のすぐ横に居座っていて、眩しかった。

私は安堵していた。こんな時に、私の心に浮かんだのは、まず、安堵だった。よかった。彼が後ろを向いてくれていて。きっと私は今、かわいくない顔をしているから。それはきっと、斜陽のせいだけではないのだから。

この短い間で、私は、彼になにをあげることができたのだろう。彼の少しずつ小さくなっていく背中を見つめながら、そして私は気がついたのだ。

彼が今、私に返してくれたもの。

「きびす」

モーセはプールに入れない

モーセはプールに入れない モーセはいつも体育座り
変なタオルでみのむしになって 準備体操をして
プールに近付くと水面が割れる
モーセはプールに入れない モーセはいつも蟻を焼く
みんなの歓声遠い夏 腰洗い槽にすら浸かったことがない
モーセはプールに入れない モーセはプールに入れない


モーセは風呂に入れない モーセはいつもシャワーで済ます
ホントは末端冷え症だから ゆっくり肩まで浸かりたいのに
湯船に近付くと 水面が割れる
モーセは風呂に入れない モーセはユニットバスを
ちょうど半分しか使えない モーセは洗い場でいつも思う
僕は十まで数えたい 僕も十まで数えたい


(間奏)


モーセはプールに入れない モーセはいつも体育座り
変なタオルでみのむしになって 準備体操をして
プールに近付くと水面が割れる


モーセは風呂に入れない モーセはいつもシャワーで済ます
本当は末端冷え症だから ゆっくり肩まで浸かりたいのに
湯船に近付くと 水面が割れる



腰洗い槽にすら 浸かったことがないけれど
ユニットバスを 半分しか活かしきれていないけど


(※)
でもそんな僕が はじめて役に立つ 時が来たんだ
おいで僕のあとについて 約束の地へ 約束の地へ


※繰り返し


________________________
突然にして空前の歌詞書きたいブーム。

赤い糸

「わたしだって、恋がしたいわ。仕事ばかりの人生なんて、むなしいもの」

終電に揺られて今日も帰路につく彼女は、深い溜息をついた。

彼女は決して不美人でなく、むしろ美人といっていいほどの容姿に恵まれていた。そればかりか、天は彼女に二物を与えた。つまり、勤め先であった商社において、彼女はめきめきと頭角を現したのだ。今や彼女は課長の地位を任されるまでになっていたし、それが災いしたのか、次第に彼女の周りの男性はどこか彼女を遠巻きに賞賛するようになっていた。


そんな彼女を、不安そうに雲の上から見守っていた者がいた。天使である。

「このままでは彼女、誰とも結ばれることなく一生を終えてしまうぞ。ようし、ぼくの腕の見せどころだ」

恋を司る彼は、彼女の悩みに応えるべく、出現した。

「お嬢さん、お困りのようですね」

「あら驚いた。あなたはキューピッドじゃないのかしら」

「その通りです。今からどこかへ飛んでいって、殿方の胸を、この弓と矢で射抜いてきましょうか」

「それもいいけど、知らない人と急に結ばれるのはごめんだわ。わたしは、わたしの運命の人と結ばれたいんですもの」

彼女は恋愛の経験がなく、どこか乙女趣味、ロマンチックなところがあった。

「ではこうしましょう、今からあなたの運命の人を教えてあげます。左手の小指をごらんなさい」

言われて目をやると、確かに、彼女の小指から、毛糸のような柔らかな質感を持った糸が、どこかへ向けて伸びているのが見えた。

「素敵ね、これを辿っていけば、わたしの運命の人と巡り会えるというわけ」

「その通りです。ちょうど明日は日曜日だ。さっそく出かけて、探してみるといいですよ」


次の日、彼女は少しだけおめかしをして、赤い糸を辿って歩いた。自然な出逢いを演出するには、これくらいがいいのだ。この先に、運命の人がいるんだわ。わたしの、まだ見ぬ恋人が。そう考えるだけで、いつもの通勤路も、違った景色を見せてくれるように思えた。

赤い糸は、やはり通勤路にそって続いていき、とうとう、彼女は勤める商社のエントランスに立っていた。

「あら、どうしたわけかしら。でも、不思議なことではないわよね。社内恋愛なんて、ありふれているけど素敵じゃないの」

エレベーターに乗り、糸は、彼女の任されている課へと彼女を導いた。いったい誰が、この糸の先にいるのだろう。私は誰と、結ばれているのだろう。彼女は胸を高鳴らせ、事務室の冷たいドアを押し開けた。

「あれ、課長じゃないですか」

他に誰もいない事務室では、今年配属になったばかりの若い男性課員が一人、私服で書類の整理をしていた。彼女は興奮を極力抑えた声で、努めてこう答えた。

「どうしたの。あなた、今日は日曜日よ」

「どうにも手際が悪くって……この有様ですよ。それに課長だって、どうされたんですか」

バツが悪そうに頭を掻く彼に微笑み返しながら、彼女は自分のデスクへと向かい、パソコンを立ち上げた。青白いディスプレイの光が、彼女の綺麗な顔を浮かび上がらせた。そうだ、わたしも明日の資料を、もう一度確認しておこう。


彼女の座ったその席には、赤い糸が複雑に絡みついていた。

12.1スズコレ杯について

みなさんこんばんは、スズコスケです。
めずらしく、イベントの告知にここのブログを使います。

来たる12月1日(土)、19時から大喜利大会「スズコレ杯」を開催します。
僕スズコスケと、ヨシコレさんによる共同イベントです。お題は全部ヨシコレさんに考えてもらいました。楽!


日時:12月1日(土)19:00〜(予定)
開催場所http://twitcasting.tv/suzukosuke
参加資格:どなたでも

参加方法
 ■下記の5つのお題について、それぞれ回答をお寄せください。
  【回答期限:11/30(金)12:00】
 ■回答の送信方法は以下のいずれかとします。
  (1)ツイッターアカウントからスズコスケ(@suzukosuke)宛てに、リプライを送る。
  (2)ツイッターアカウントからスズコスケ(@suzukosuke)宛てに、DMを送る。
  (この場合、後述の「画像回答」ができませんので、文字のみの回答とするかもしくは別途(3)の方法によってください)
  (3)スズコスケあてに、メールを送る(suzukosuke23[at]gmail.com)。
 ■お一人につき、何回でも回答可。どのお題に、何回回答しても構いません。
 ■回答する際には、どのお題に対応する解答なのかを明記すること。
 ■画像による回答も可とします。

お題

1. メルヘン国の受刑者、何をさせられる?

2. 昔話『千寸法師』のエピソードを一つ教えてください

3. 池上彰はこんなことも知っている。 何?

4. 何一つ手柄をたてたことが無い武士、「馬鹿ノ阿呆兵衛」が唯一殿様から褒められた事とは?

5. あなたが知ってるサザエさんに登場するキャラクターの親族を教えてください(例:波平の父◯◯、アナゴさんの妹◯◯、など)


以上5題です。
当日は事前にお寄せいただいた回答から、独断と偏見で選んだものをどんどん紹介していきます。僕の回答も、開催者権限でどんどんねじこんでいくつもりです。
最後はヨシコレ賞とスズコスケ賞の贈呈があるかも!?(多分、「すごいねー」等の言葉だと思います)

ご不明な点があれば、上記連絡先へご一報ください。
よろしくお願いします。

深夜の別れ話

高層マンションの一室、深夜。僕は彼女と激しく口論していた。

「いい加減にしてくれ。もう、ここには来ないでくれないか。お願いだから」

「いやよ、どうして。そんなのってないわ」

こんなことを、何度繰り返したことだろう。疲労と嫌悪の色を濃くしていく僕とは対照的に、彼女はますます激昂していった。そして口論は、いつものやりとりへ終着する。

「……いいわ、死ねばいいんでしょう。あなたがそんなにあたしと別れたいなら、今すぐそこから、飛び降りてあげる」

「そうかい、勝手にしてくれ。どうせ口だけさ。君はまたそうやって、明日には、平気な顔をして僕の前に現れる。どうかしてるよ。だいたい……」

僕の言葉を聞き終えることなく、彼女はベランダに飛び出していく。駆け寄ってカーテンを開けるが、彼女の体はもう、手すりの向こう側へと投げ出されていた。


白いワンピースの裾が、夜の闇にひらりとひるがえるのを見た。



ガラス越しの夜景を深い溜め息で白く曇らせながら、僕はクレセント錠を開けた。こんなことを、いったいいつまで繰り返せばよいのだろう。ガラス戸をゆっくり横に滑らせると、ベランダの向こうから、ひんやりとした夜風が吹き込んできた。

歯医者

「じゃあ削っていきまーす」

「お願いします」

「痛かったら、右手を挙げてくださいね」

「痛いんですか?」

「深くは削りませんが、念のため」

「分かりました」

「ああ、それから単に右手を挙げたいときも、右手を挙げてもらっていいですから」

「え?」

「ですから、途中で単に右手を挙げちゃいたくなったときも、遠慮なく挙げてもらっていいですから。右手」

「挙げたくなりますかね。挙げたく、なるもんですかね」

「分かりませんが、念のため」

「紛らわしくなりませんか」

「そこらへんは、大丈夫です」

「だって、どっちも右手ですよ」

「こっちで判断しますから」

「分かりました」

「プロですから」

「あの」

「なんですか」

「たとえばですよ、たとえばですけど、左手を挙げたくなったときは、どうすればいいですか」

「右手を挙げて教えてください」

「紛らわしくなりませんか」

「こっちで判断しますから、プロですから」

「分かりました」