ややこしい話
女の子が好きだ。女の子は、少女漫画やケータイ小説が好きだ。それでは俺は少女漫画や携帯小説が好きか。
否。断じて否だ。少女漫画やケータイ小説と自分とは、存在する次元がすれ違っているような感覚です。ゆるいバリアみたいなのがある。好きな人が好きな物を、自分も好きとは限らない。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
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感動冷めやらぬまま巻末の解説も読んだ。解説をしていたのは羽海野チカという人で、少女漫画の名作「はちみつとクローバー」の作者。そこでは彼女がグッときた名台詞や名表現が紹介されていたのだけど、ことごとく、自分で付箋を付けた箇所と同じだった。なんというシンクロ!
こんな素敵な小説を、自分と同じ気持ちで読んだ人がいる。その事実がとても嬉しい。と同時に今、この人の描いた「はちクロ」を読みたくてしょうがない気持ちでいっぱいです。こんなに感性の近い人の書いた漫画だ。絶対好きになるに決まっている!
でもはちクロは少女漫画だ。異次元の読み物、少女漫画。
好きな人が好きなものを自分も好きとは限らないけど、好きなものを同じように好きでいる人の作ったものは好きになれるのだろうか。ややこしい。言葉にすると非常にややこしい。