日常に潜む謎

昨日、ちょっと不思議な光景が目に入った。

どこにでもあるような、まだ借り手の付かない貸看板。広告募集中の文字が無いところを見ると、最近契約が切れたばかりなのかもしれない。それだけならどこにでもある風景なんですけど、その支柱に文字が書いてあったのです。自転車で仕事に行く途中だったので、立ち止まるでもなく、すれ違いざまに一瞥した。

そこには、「人は左」と書いてあった。何の脈絡もなく、黒マジックのそっけないタッチで、「人は左」。それだけポツンと書いてある。

あれはなんだろう、とずっと頭の隅に引っかかっているのです。作業用の注意書きか、それともただの落書きか。人は左。どういう意味だ。

「人」は文字通り人間か? それとも他人(ひと)? メタ言語としての「人」ってこともあるよな…それから「左」。方向を示す左が一般的だけど、左翼とか左うちわとかの、慣用的な「左」も考えられる。その組み合わせのうち有意で、なおかつ貸看板の支柱に書いてあっておかしくないものは…。

や、自分で問題をややこしくしているのは分かる。その自覚はあるのです。でも、そういう無駄な事を考えて無為な時間を過ごすのは悪くないんじゃないかなぁ。脳がぐりぐり動く休日の午前。

見かけたのは昨日だったけど、出かけたい気分でもあったので自転車で再確認してきました。写真も撮ったよ。まっさらな貸看板をバシバシ撮ってきた。




民家の隙間の三角な土地に立てられた看板。




人は左。意味分かんない。良く見ると「左」の最後の一角が流れてる。デザイン?




人は左。アップにしても分からないものは分からない。



え、この人なにしてるんだろう。土曜の昼間から? 仕事とか、家のこととか、大丈夫かなー。
でも本人は楽しい。ちょう楽しい! それは何よりですね。きもちわるいですね。