のっぺらぼうはあなただ
「するてえと旦那の見たのっぺらぼうてのは…こおんな顔じゃなかったですかい!?」
「なぜ」
「え?」
「なぜ、私が今話しただけの内容で、それが分かったのですか」
「なぜって、そりゃああんたが今、目も鼻もって…あっ!」
「そう、口。私は確かに、『目も鼻もなかった』と言いました。なのにあなたは、のっぺらぼうに、口も無いことを知っていた…これは、犯人でなければ知りえないはずの情報です」
「くっ、汚ねえぞ…」
「もう言い逃れはできませんよ…そう、のっぺらぼうは、あなただ!!」
「いや、それはそうなんだけど」