咲き誇れ県の花
みなさんは自分の住む都道府県の花をご存知でしょうか。そう、各都道府県ではそれぞれ、「県花」と呼ばれる草花を指定しているのです。ちなみに、私の住む宮城県では、「ミヤギノハギ」がその県花として指定されています。そう、銘菓「萩の月」の萩ですね。
ところでその県花、47都道府県それぞれにあるわけですが、ここで一つの心配が浮上します。
———「被ってないの?」
というわけで、今日はそれぞれの都道府県の県花を、分類を交えながら紹介していくよー!
【分類その1:独自色打ち出し系】
県花界においてもっとも基本的なタイプがこれにあたります。地域の独自色や郷土性を打ち出しつつ、他県との重複を避けることのできるオールマイティな戦術ですが、反面、知名度に難を抱える場合もあるので気をつけたいところ。前述したミヤギノハギもこの系統に分類されます。
【分類その2:細分類狙い系】
京都府 しだれ桜
大分県 豊後梅
「メジャーな花を狙いたい、でも被るのも怖い」そんな相反する悩みを同時に解決できるのがこのタイプ。桜、梅といった超メジャーな花にひとひねりのアレンジを加え、見事に他県を出し抜いています。ただし小道に入り込み、インパクトに欠けてしまうようでは元も子もありません。微妙なバランス感覚の要求される、中級者向けの戦術です。
【分類その3:王道一本釣り系】
他県と被る危険性を顧みず、あえて王道に挑む博打的な戦術です。リスクが大きい分、みごと他県を出し抜けた場合の効果は絶大です。
和歌山県 梅
いったー! 梅は咲いたか桜はまだか、春の訪れを一足先に伝える日本の国民的な花、愛でてよし食してよしの、梅! これはどうだ! 決まったかー!?
福岡県 梅
撃沈。やはり梅のハードルは高かった。ダメだ。次。
これはどうだー!? その名を冠した地名は全国津々浦々に点在、群生して咲き誇るその姿は見る者の言葉を奪う、ツツジ! さあどうだ!? 静岡県のツツジは被っていないのかー!?
…。
ない! 被ってなーい! って、え、
福岡県 ツツジ(県木)
まさかの県木からのエントリー。福岡県なにやってんの。梅もツツジも。なにやってんの。
やはりこのタイプはかなり難易度が高い、上級者向けの戦術のようです。ちなみに、東京都のソメイヨシノ、これはかなり成功した部類ではないでしょうか。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか。各都道府県はまさに群雄割拠、県花の世界でしのぎを削りあっているのです。あなたの都道府県の花を、もう一度確認されてみるのも面白いかもしれませんね。
【番外編:県獣】
県のケモノ、というのも指定されている場合があります。これは全都道府県というわけではないのですが、調べたところ11県で定められているようです。こちらもやはり、被らないよう被らないよう各県努力しているのでしょうか。
いきなり王道いった。大丈夫か山形県。
長野県 カモシカ
ほらー。ねー。言わんこっちゃない。ねー。
え、
ちょ、
宮城県 シカ
栃木県 カモシカ
コラー!