嫁とアイロンと猫と掃除機

 昨日はワイシャツを7枚アイロンがけした。7枚は自己新記録。いつもは週二回に分けて3枚ずつとかなのだけど、一度にまとめて洗濯したので、アイロンもまとめてかける羽目になった。ものすごく疲れた。

 俺のワイシャツキャパシティは最大4枚で、それを越すと、途端にイヤになってくる。枚数と疲労をグラフにすると、枚数が増えるに連れて等比級数的に疲労が跳ね上がる感じだ。途中から賽の河原に居るような気分になって、鬱々としてくる。途中で鬼が現れて、終わったシャツをぐしゃしゃー! ってされたらもうやりきれん。あまりにやりきれなくて、鬼にアイロンを「じゅっ」てやると思う。無言で。

 まぁ、皺をピッと伸ばす快感はとても好きなのだけれど。

 ちなみにうちの嫁さんはアイロン出来ない人です。やってと頼んでも「怖い」と、やんごとなきことを平気でのたまう。蝶よ花よ! 末は博士か大臣か! と最初のうちは思っていたんだけど、あまりに嫌がるので、前世でなにかあったのかと勘ぐっている。家庭を顧みずにアイロン開発に没頭した電機メーカー社員の嫁、とか。もしくはその嫁に女手一つで育てられ、父親への復習を固く誓った娘、とか。どっちでもいいですけど。

 もしくは本能的にアイロンの形状が嫌なのかもしれない。なんか、先っぽ尖ってるのとか。水入れるところが透明なのとか。そういえばうちの実家の猫も、なんでか掃除機に対して異常なまでの敵対心を示すのだけど、あれはなんなんだろう。進化の過程で、猫は掃除機に似た生き物に捕食されていたに違いない。掃除機に似た生き物って自分で言ってて意味が分からないですけど。でも怖い。カンブリア紀とかに居そう。