ツンデレ

 朝に目を醒ますと、嫁が起き抜けにテレビを見ていた。朝の情報番組のニュースコーナーで、元気な老人二人が「喝だ!」とか「あっぱれやってくれ!」とか叫んでいた。おなじみのアレだ。老人の片方はCGだった。

 そう、わが贔屓のチーム、東北楽天ゴールデンイーグルス以下楽天が昨夜、クライマックスシリーズ以下CS進出を決めました。めでたやめでたや。非常にめでたいことであります。嫁はその歴史的一戦に立会い、レフトスタンドで涙を流していたらしい。片やそのころ俺はと言うと、甥や姪と血で血を洗うような、こちらも歴史的一戦に臨み、キッズコーナーで汗を流していた。詳細は昨日のエントリにて。このギャップはなんだ。くそう俺も行けばよかった。筋肉痛の二の腕と眠い目をこすりながら後悔した。

 楽天の応援には並々ならぬ熱意と忍耐を持って臨んでいる。その事実は万人に誇れるものだ。むしろファン随一と言っても過言ではないだろう。ただ惜しむらくは、その応援に対する熱意と忍耐の結晶が「応援に行かない」という形で発揮されねばならい、という点にある。そう、俺が行くと楽天は負けるのです。疫病神!

 その効き目はてきめんで、常時6割は勝利するチームが、俺の観戦する場合には1割を切る。疫病神! 疫病神! 自分であまり言いたくないけれど、これじゃ疫病神のそしりは免れない。偶然と言う向きもあろうが、バタフライ効果という例もあるじゃないか。不安要素は徹底的に払拭されるべきだ。愛するチームを思えばこそ、はやる気持ちを捻じ伏せて、球場の外から勝利を願うのみである。チームの勝利は遠くにありて願うもの。そうして今日も、家から声援を送っている。なむなむ!