シュレディンガーの猫は仕事の夢を見るか

自分の存在確率が下がっている。気がする。

ここ2日間くらい疲労がピークーでして、いやピークでして。そういえば大学時代、ピーターっていう外国人教授(詩人)がいたんですよ。授業では英語しか喋らないという厳格なのか社会不適合なのかよく分からない御仁で、しかも早口なために、試験が難しいとかの前に試験範囲が聞き取れない! そもそも試験日が分からない! という問題をしばしば起こすことで恐れられていた。

記念すべき年度最初の授業、僕たちは耳に全神経を集中させて彼の言葉を待ち構えた。彼の厳格な口調で、彼の厳格な人となりが語られる。そして彼は一呼吸置くと、おもむろに黒板に字を叩きつけた。そこには不慣れなカタカナで、「ピークー」とあった。おしい! すごくおしい! その瞬間、彼の権威がガックーン! て落ちた。以後彼はピークーと呼ばれた。

話が逸れた。大きく逸れた。

そうそう、すごく疲れているっていう話。寝不足と疲労で頭がボーっとして、目に見える景色にあんまり現実感がないもんだから、現実感がないのは実は自分の方なんじゃないか? 自分の存在確率が薄まっている? なんて突拍子もないことを考えたりする。生と死が50%の状態で重なっている、シュレディンガーの猫のように。

このままどんどん薄れて、ゼロになったらどうなるんだろう。疲労と眠気がどんどん自分を薄めていって、最後には消えてなくなってしまう…当の自分はそれに気付かず、夢の世界で仕事を続けている…なんて、なんだか星新一みたいだ。怖い怖い。

今日は早く帰れたので早く寝たいんだけど、昼に飲んだ眠眠打破のせいか、全然眠くない。昼はあんなに眠かったのに。遅いよ! 効き目が遅いよ! なんでこんなに元気なんだ、くそう、仕方ないからブログを書くしかないじゃないか…まあ、元気がなくてもブログは書くんだけど。